2006 Fiscal Year Annual Research Report
安定および陽子過剰の中重核における多様な変形状態とクラスター構造
Project/Area Number |
05J02123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷口 億宇 京都大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 核構造 / クラスター / 平均場 / 反対称化分子動力学 / 生成座標法 |
Research Abstract |
中重核の基底状態及び低励起状態の構造をクラスター構造と平均場的構造の共存・混合という観点から理解することを目指し研究した。今年度の成果は^<40>Caの正パリティの低励起回転帯の性質を解明したことと、Skyrme力による反対称化分子動力学(AMD)波動関数のエネルギー変分計算コードを完成させたことである。 1.^<40>Caの正パリティの低励起回転帯の性質について Gogny D1Sを用いてAMD+GCMの枠組で^<40>Caの基底状態、低励起状態の研究を行い、基底状態、通常変形および超変形状態K^π=0^+回転帯の波動関数を計算した。通常変形状態および超変形状態の内部波動関数は非軸対称変形をしており、それぞれにK^π=2^+サイドバンドが存在した。また、通常変形および超変形状態にはK^π=0^+と2^+にそれぞれα-^<36>Ar成分、^<12>C-^<28>Si成分が含まれていた。実験的に確認されている通常変形K^π=0^+,2^+,超変形K^π=0^+回転帯については、B(E2)はよく再現された。さらに、実験的に観測されている通常変形状態のα-^<36>Ar higher-nodal回転帯も得られた。 2.Skyrme力による反対称化分子動力学(AMD)波動関数のエネルギー変分計算について 有効核力の関数形が、基底および励起状態の波動関数にどのような影響があるかを調べるため、Skyrme-AMDのエネルギー変分コードを製作した。Gogny D1SとSkyrme SLy7は^<40>Caに関しては非常に似た性質の有効相互作用であることがわかった。
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Research Products
(1 results)