2007 Fiscal Year Annual Research Report
安定及び陽子過剰の中重核における多様な変形状態とクラスター構造
Project/Area Number |
05J02123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷口 億宇 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 学振特別研究員DC1
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Keywords | クラスター構造 / 変形 |
Research Abstract |
中重核の構造を、クラスター構造と平均場的構造の共存という観点から、反対称化分子動力学を用いて研究した。 今年度の主な成果は以下の通りである。 (1)40Caの励起状態の構造 40Caの通常変形回転帯と超変形回転帯を再現し、通常変形回転帯にはα-36Arクラスター構造成分が、超変形回転帯には12C-28Siクラスター構造成分が含まれることを示した。回転帯内の電気遷移強度は実験値をよく再現した。 (2)Gogny力とSkyrme力を用いたsd殻核の構造の系統的研究 sd殻のN=Z=even核には多くの核で変形状態にクラスター的構造が現れることを示した。クラスター構造が発達した場合にはGogny DlSはSkyrme Sly7よりも大きい束縛エネルギーとなることがわかった。 (3)核間ポテンシャル クラスター重心間距離を拘束してエネルギー変分することで、核間ポテンシャルを求めた。今後、そのポテンシャルを用いて核融合反応断面積を導く予定である。 なお、これらの成果は雑誌論文や国内外の会議や研究会などで報告された。
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Research Products
(7 results)