2007 Fiscal Year Annual Research Report
K2K長基線ニュートリノ振動実験における電子ニュートリノへの振動モードの探索
Project/Area Number |
05J02137
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平出 克樹 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / ニュートリノ原子核反応 |
Research Abstract |
本研究では、高エネルギー加速器研究機構にてK2K実験の前置検出器として使用していたSciBar検出器を米国フェルミ国立研究所(FNAL)のブースターニュートリノビームラインへ移設し、ニュートリノ-原子核反応の測定を行っている。この実験の目的は、長基線ニュートリノ振動実験において重要となる1 GeV領域のニュートリノ-原子核反応の反応断面積を精密に測定することである。1E20陽子数(POT)のニュートリノデータおよび1E20 POTの反ニュートリノデータを収集する予定である。 2005年12月に実験が採択され、2006年度は検出器を日本からFNALへ輸送し、現地で検出器の組み立てを行ってきた。本年度は、2007年4月に検出器を実験ホールに移設し、検出器の動作確認を行った後、同年6月より反ニュートリノモードでデータ収集を開始した。夏季の加速器シャットダウンまでの2ケ月間で約5.2E19 POTの反ニュートリノデータを収集した。その後、10月よりニュートリノモードでのデータ収集を開始し、2008年3月末までに約9.4E19 POTのニュートリノデータを収集した。全期間において検出器の安定性をモニターし迅速なメンテナンスを行ってきた結果、約95%という非常に高い効率でデータを収集することができた。また、データ収集と並行してデータ解析用ソフトウェアおよびシミュレーションの開発も進めてきた。
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Research Products
(3 results)