2005 Fiscal Year Annual Research Report
現実物体とのインタラクションにもとづく仮想物体モデルの獲得
Project/Area Number |
05J02199
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
籔内 智浩 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 3次元物体モデリング / 仮想物体操作 / モデルパラメタ推定 / Shape from Silhouette / 逐次観測 / 多視点シルエット画像 |
Research Abstract |
本研究では,計算機上に構築された仮想世界においてリアルな仮想物体操作を実現することを目指す.このために,ひもや布のように操作を加えると物体形状が変形する柔軟物体を操作の対象物体として,これらの物体を現実世界で実際に操作した際の形状変化を仮想世界で忠実に再現できる仮想物体モデルの獲得を目標とする. 仮想物体モデルを用いて仮想物体操作を実現するためには,仮想物体モデルの変形特性を記述するモデルパラメタの値が,再現対象である物体の3次元形状変化を再現できるような適切な値に設定されている必要がある. このような適切なパラメタ値を自動推定するために,本研究では現実物体操作の観測結果を利用したパラメタ推定手法として次の2つのアプローチを提案・検証した. 1.現実世界において,(1)操作にともなう柔軟物体の3次元静止形状を逐次的に継続して観測・計測し,(2)その計測結果を再現可能なモデルパラメタ値を自動推定するという2つの処理を繰り返すことで,パラメタ値を徐々に良い値へ更新する.これにより多様な現実物体操作・静止形状を再現可能な仮想物体モデルを獲得する. 2.柔軟物体の動的形状変化を複数カメラで撮影し,そのカメラ画像から(1)時系列多視点シルエット画像獲得し,(2)そのシルエット画像を統合的に扱うことで適切なパラメタ値を推定するという処理を繰り返すことで,パラメタ推定に必要な形状情報とパラメタ推定を同時に獲得する.これにより,形状計測が困難な動的形状変化に対しても自動的なパラメタ推定を実現し,操作中の動的形状変化が再現可能な仮想物体モデルを獲得する. 1.については,ひもなどの現実世界の柔軟物体で評価実験を行い有効性を確認した.2.についてはシミュレーション実験で有効性を確認した.今後,2.を実環境実験へ進める予定である.
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Research Products
(3 results)