2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J02282
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 裕自 京都大学, 医学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | タイトジャンクション / シグナル / 裏打ちタンパク質 / クローディン |
Research Abstract |
当研究室では、上皮細胞間バリアーを担う分子機構の解明を目指し、上皮細胞間をシールする構造であるタイトジャンクション(TJ)に注目して研究を進めている。TJは、上皮間のシール以外に上皮細胞の分化・発生・形態形成に関わるシグナルセンターの役割としても注目されており、クローディンによって形成されるTJストランドの細胞質側に集積する裏打ちタンパク質の中でそのような機能を示唆する報告がある。そこで、TJに集積するタンパク質群をとらえることで、新たなシグナル経路を解明しようと試みている。 TJ画分の構成タンパク質を効率良くとらえるには、TJ画分の精製度をできるだけ高める必要があると考え、精製のステップを見直した。密度勾配遠心による分離と界面活性剤の処理について、様々なジャンクションマーカーを用いたウェスタンブロットによる検定を行い、TJ画分を得る方法の最適化を行った。 次に、精製過程の各ステップをサンプルとして二次元電気泳動を行い、濃縮してくるスポットを徹底的に、マススペクトロメトリーにより解析した。同定されたタンパク質の中には、既知のジャンクションタンパク質を含んでおり、確立したシステムが十分に機能することを確認できた。その内の、未知のタンパク質について遺伝子クローニングを行い、GFPタグを融合させて発現する発現ベクターを作成した。これをマウス上皮細胞株であるEph4細胞にトランスフェクションし、細胞間接着部位に局在するかどうかを観察した。幾つかの新規タンパク質について、細胞間接着部位に局在することを見出した。
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