2007 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚情報処理の細胞メカニズムの探索-システム生理学と細胞生理学をつなぐ
Project/Area Number |
05J02283
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 達雄 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 聴覚 / 音源定位 / 両耳間音圧差 / 外側毛帯背側核後部 |
Research Abstract |
音源定位とは空間的に音の位置を決めることであり、両耳間音圧差・時間差の情報が重要である。音源定位研究は鳥類で進んでいるが、音圧差情報の計算過程はメンフクロウを用いた限られたin vivo研究があるのみで、in vitroは全く未知である。本課題ではin vivo・in vitro両方の実験をニワトリで行うことで、細胞生理からシステム生理まで一貫した解明を目指す。外側毛帯背側核後部(LLDp)を対象とし 1 in vivoにおけるニワトリの音圧差計算様式の解明 2 in vitroにおける細胞生理学的解析を行っている。 19年度はin vivo実験の仕上げを主にした。ニワトリでは、左右の中耳腔を連結するinteraural canalの影響により、鼓膜レベルで音圧差が増幅すると言われているが、その神経処理については未知であった。そこで、LLDp核とその下位核にあたる鳥類蝸牛神経亜核(NA核)の単一細胞から細胞外電気記録を行った。NA核においては音圧情報の抽出のみが行われているのではなく、LLDpにおける音圧差計算の感受性を増幅していることがわかった。さらに、鼓膜に対する麻酔の影響を評価し、また発達過程にともなうinteraural canalの影響の変化も評価した。 この内容に関する論文を近日中に再投稿予定である。
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Research Products
(1 results)