2007 Fiscal Year Annual Research Report
高悪性度骨軟部肉腫抗原PBFの分子免疫応答解析と治療応用
Project/Area Number |
05J02568
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
塚原 智英 Sapporo Medical University, 医学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 骨肉腫 / 腫瘍免疫 / 免疫療法 / CTLエピトープ / HLA-A24 / HLA-A2 / がん幹細胞 |
Research Abstract |
1.PBFペプチドワクチン療法臨床第一相試験の実施 PBFペプチドワクチンを用いた第一相臨床試験のプロトコールを作成し,臨床試験委員会の承認を得た.平成20年度より試験を開始する。ペプチドワクチンの副作用と抗腫瘍効果,細胞性免疫応答を判定する。 2.正常細胞および癌細胞におけるPBFの機能解析 PBFの骨肉腫細胞における機能を解析するためにPBF関連蛋白を検索して,アポトーシス関連分子Scythe/BAT3を同定した.PBFは過剰発現により骨肉腫細胞のアポトーシスを誘導するが,Scythe/BAT3を共発現させると,アポトーシスを抑制することが分かった.Scythe/BAT3はnuclear-cytoplasmicshuttling proteinとして機能し,骨肉腫細胞においてアポトーシスを抑制するときは核に局在する事がわかった. 3.HLA-A2拘束性PBFペプチドワクチンの開発 PBFペプチドワクチンを広く臨床応用するためにHLA-A2拘束性ペプチドを同定した,このペプチドワクチンを用いた第一相臨床試験のプロトコールを作製して,臨床試験委員会の承認を得た後に,試験を開始する予定である. 4.自家CTLに認識されるがん幹細胞抗原の同定 骨原発悪性線維性組織球腫(MaLignant fibrous histiocytoma:MFH)患者より、新規MFH細胞株(MFH2003)と,MFH2003を認識する自家CTL株(TIL2003)を樹立した.MFH2003はヌードマウスに対する腫瘍形成能を持ち,また,がん幹細胞を代表するside population(SP)細胞を有していた.そこで,まずソーターにてSP細胞集団を分離して,TIL2003による自家SP細胞に対する認識傷害の検討を行う.そして自家CTLに認識されるがん幹細胞抗原の同定に向けてcDNAライブラリ発現クローニングを行っている.
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Research Products
(14 results)