2006 Fiscal Year Annual Research Report
アブラナ科植物における種内一側性不和合性を支配する柱頭・花粉両因子の解析
Project/Area Number |
05J02578
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高田 美信 東北大学, 大学院生命科学研究科, 技術一般職員
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Keywords | アブラナ科植物 / 柱頭・花粉情報伝達 / 一測性不和合性 / 自家不和合成 / S遺伝子 |
Research Abstract |
新規種内一側性不和合性の生理学的動態を明らかにするため、自家不和合性を打破すると報告のある、proteasome阻害剤MG132処理を行ったが、自家不和合性の打破を確認することができなかった。今後、処理時間や方法を改良することで、proteasome系と一側性不和合性の関係を明らかにする。 柱頭側一側性不和合性因子(SUI)に関して、S9(S-9j)系統とのF2世代を育成しその表現型を確認したところ、一側性不和合性に表現型が大きくかたよった結果となった。これは、S9(S-9j)系統のバックグラウンドに何らかの問題があったことが考えられた。そこで、sUI系統に対し、異なる交配親であるS9rapid cycling系統を戻し交雑をおこなった。この結果、表現型の分離比は期待通り、1:1であった。この組み合わせを用いてさらに遺伝学的解析が進むことが期待される。 花粉側-側性不和合性因子(PUI)の単離に向けて、育成した約100系統の分離集団から既存のSSRマーカーを用いて連鎖解析を行ったが、強く連鎖するマーカーを単離することができなかった。今後は、使用するSSRマーカーの数を増やすこと、並びに現在使用している分離世代群とは異なる遺伝的背景を持つ分離集団の作製を行うことが必要と考える。 また、一側性不和合性特異的に発現する遺伝子の存在を確認するため、花粉側一側性不和合性個体の花粉を材料としてサブトラクション法を行ったが、該当するような遺伝子を単離することはできなかった。今後さらに材料、方法を検討する必要があると思われる。 アブラナ科植物の種内一側性不和合性の遺伝学的解析結果について、アデレードで開催された第8回国際植物分子生物学会に参加しポスター発表を行った。
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