2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J02624
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
妻木 進吾 同志社大学, 社会学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ホームレス / 野宿者 / 都市下層 / 社会的排除 / 自立支援 / 生活構造 |
Research Abstract |
本研究は、野宿者と野宿者に連なる人々を都市下層とし、彼らが位置する社会構造と、主観的意味世界の連動関係において把握すること(生活構造変動分析)によって、その析出過程・析出メカニズムを明らかにすることを目的としている。 本年度は、1.既収集の聞き取りデータについて、家族関係に焦点化した析出過程・析出メカニズムの整理・分析、2.ホームレス対策・支援の現状及び形成/変容過程の把握、また、近年、若年野宿者の増加や、フリーター層と野宿者の関係についてしばしば指摘されていることから、3.野宿者と若年不安定就労層について統一的に把握するための枠組みを構築すること、これらを主な柱とした。 1については、野宿者約700人の生活史をもとに、「家族規範」と野宿者の析出・固定化の関係について分析・執筆中である。 2については、野宿者支援団体や行政担当者への聞き取り・資料収集等によって得られたデータをもとに、大阪市におけるホームレス対策について分析・執筆中である。ここからは、ホームレス対策の中心とされる就労支援プログラムが不十分にしか機能しておらず、主要な野宿脱出ルートが生活保護であり、就労支援はむしろ野宿者強制排除の正当化の資源として動員されていることが明らかになった。また、カウンターレポート作成準備会名で全国の支援団体、およそ100団体を対象に質問紙調査を行った。 3については、下層フリーターに焦点化した聞き取り調査で得られた知見を数量的に確認するために高校生約1400人を対象に行われた進路分化に関する質問紙調査の分析を行い、相対的に低い社会階層的背景を持つ若者が不安定就業層(フリーター)としてより析出されがちな傾向を確認した。また、若年層の生活と労働に関する全般的把握を目的として、大阪市の若年層1万人を対象とした質問紙調査を行った。
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Research Products
(1 results)