2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J02712
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
丸岡 尊子 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ラット / マウス / 免疫 / 遺伝子 |
Research Abstract |
・ラットとマウスのLRC領域のNKレセプターの比較 データベース検索をもとにラットのLRC(白血球レセプター複合体)領域にコードされているNKレセプターの同定を行った。その結果、ラットのLRC領域にPIR、KIR、FcαRに加えてgp49b遺伝子が存在していることが分かった。gp49bはマウスでは10番染色体上に存在しており、LRC領域では同定されていない。一方、ヒト、マウスのLRC領域にGP6が存在することが分かっているが、ラットのLRC領域には確認できなかった。Siglec、CeacamなどのLRC周辺の遺伝子の配置をラットとマウスで比較すると、単純に1度や2度の転座では説明がつかないほど大きく違っており、このことはこの領域のダイナミックな進化を示している。 ・ラットとマウスのRae1ファミリーの比較 マウスが持つNK活性化レセプターとして知られるNKG2Dのリガンドとして現在のところ、Rae1、H60、Mult1が同定されている。また、ヒトのNKG2DのリガンドであるMICA、Bはマウスでは同定されておらず、データベース検索によっても確認することが出来なかった。ラットゲノムのデータベース検索により、これらのうちのRae1、H60遺伝子の存在を確認することが出来た。マウスでは1つしか同定されていないH60遺伝子がマウスでは複数あることが確認され、マウスとラットが種分化した後ラットのH60が重複した、またはマウスにまだ同定されていないNKG2Dのリガンドが存在することを示唆している。
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