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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ねじれ変異株を用いた植物表層微小管形成機構の解明

Research Project

Project/Area Number 05J02842
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

中村 匡良  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords高等植物 / 微小管 / γチューブリン
Research Abstract

シロイヌナズナspiral(spr)3-1変異株は、根の伸長領域における表層微小管東がやや左肩上がりに配向しているため、表皮細胞が右巻きにねじれ、根が右方向に向かって伸長する形質を示す。spr3-1の原因遺伝子はγチューブリン複合体の一構成員Grip84のホモログをコードしていた。spr3-1変異株ではγチューブリン複合体の形成異常が示唆された。
1.表層微小管動態に与える変異型SPR3の影響
微小管標識植物体を作製し表層微小管動態のパラメーターをとり、変異体における微小管の動的不安定性を野生型と比較した。その結果、変異体において表層微小管マイナス端のレスキュー頻度が約二倍に上昇し、停止状態にある微小管マイナス端がコントロールでは59.8%であるのに対し77.3%と増加していた。また、興味深いことに表層微小管形成の分岐角度が野生型に比べ、変異体ではばらつきを見せた。
2.SPR3の細胞内局在性の検討
エピトープタグを付加したSPR3をタバコBY2培養細胞に形質転換し、抗myc抗体による免疫染色を行い、局在を調べた。その結果、表層微小管上に点在するγチューブリンと共局在していることが明らかとなった。また、生細胞での局在を調べるために、GFPを融合したSPR3をRFPで微小管標識した植物体に形質転換することで、微小管とSPR3を同時に生細胞で観察できる植物体を作製した。共焦点レーザー顕微鏡による観察を行ったところ、SPR3が表層微小管上に存在し、特に微小管の分岐点にその局在が検出された。SPR3は表層微小管の形成分岐点にγチューブリン複合体として局在していることが示唆された。
spr3-1変異株の表現型はγチューブリン複合体の形成異常が微小管マイナス端の動態、微小管形成角度に影響を及ぼし、ひいては伸長方向の決定に寄与する表層微小管の配向に影響を与えていることが示唆された。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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