2006 Fiscal Year Annual Research Report
スピン型ソーラーセイルの膜展開および膜振動制御用機構の研究と開発
Project/Area Number |
05J02872
|
Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
中谷 幸司 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部宇宙航行システム研究系, 特別研究員(PD)
|
Keywords | ソーラーセイル / 膜展開 / 超小型衛星 / 宇宙機システム / M-Vサブペイロード / 膜面振動 |
Research Abstract |
平成18年度は,スピン型ソーラーセイルの膜面展開制御に関する研究のうち,主として実験的研究と開発を実施した.実際に軌道上においてソーラーセイルの膜面展開を実験する装置の開発を平成17年度より継続して行った. 第一に,前年度に設計・製作が完了した搭載電子機器を駆動するため組み込みソフトウエアを開発した.また,電子機器の打ち上げ環境試験や電気適合試験を行った.さらに,システム全体の統合動作試験を実施し,最終的に11kgの実験装置(膜展開実験宇宙機部分7kg,ロケットインターフェイス4kg)を完成させた.この装置は,2006年9月23日にM-Vロケット7号機のサブペイロードとして打ち上げられ,軌道上で正常に分離したことを確認した.通信回線が十分に確保できず,予定していた画像をすべて取得することができなかったが,その後の宇宙機の軌道遷移等のデータから,膜展開実験は正常に実施されたと推測される.実験終了後は,M-Vロケットの姿勢データや画像データを利用して,宇宙機の運動に関して詳細な解析を実施した.現在も継続して解析を実施している. 第二に,膜の振動制御用機構を開発するための基礎データを取得する目的で,超高速デジタル画像センサを入手し,これを用いた膜面形状計測装置の設置準備に着手した.平成19年度に実験装置を完成させ,基礎データを取得後,制御機構の開発を実施する.
|
Research Products
(2 results)