2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物体内細菌窒素固定エンドファイトの機能解明と利用技術の開発
Project/Area Number |
05J02920
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
塔野岡 純子 (寺門 純子) 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・土壌作物分析診断手法高度化研究チーム, 特別研究員(PD)
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Keywords | エンドファイト / 窒素固定 / サツマイモ / ニトロゲナーゼ / RT-PCR / 根粒菌 |
Research Abstract |
サツマイモは養分に乏しい土壌条件でも生育し、中でも窒素施肥量が少ないことから、植物体内に生息する窒素固定細菌(窒素固定エンドファイト)による生物的窒素固定の寄与が推定されている。以前、私達は^<15>N自然存在比法によりサツマイモにおける窒素固定の寄与を確認しており、これまでの研究報告からも、数種類の窒素固定菌が培養法により分離されている。一方で自然界には多くの難培養性微生物が生息している可能性が示唆されていることから、私達は培養を経ずに広く窒素固定菌を探索することを試みた。本研究では圃場に栽培したサツマイモの茎および塊根から直接DNAとRNAを抽出し、これらを鋳型としたPCRにより、窒素固定に関わるニトロゲナーゼ(nifH)遺伝子を増幅し、それらの塩基配列を既知の窒素固定菌のnifHと比較した。 茎および塊根より抽出したDNAを鋳型とし、ディジェネレートプライマーを用いてPCRを行った結果、複数のnifH断片が検出され、α-,β-プロテオバクテリア、シアノバクテリアに属する複数の窒素固定菌との相同性が確認された。中でもマメ科植物に根粒を着生して窒素固定を行う根粒菌のnifH遺伝子と相同性の高いものが多数検出された。 また、サツマイモ体内で発現しているnifHを解析することを目的として、cDNAを鋳型としたRT-PCRを行った結果、茎および塊根より根粒菌(Bradyrhizobiu sp. IRBG230,Bradyrhizobiu japonicum)、および未分離の窒素固定菌と高い相同性が確認された。これらの菌はいずれも単性で窒素固定することが報告されており、中でもBradyrhizobiu sp.IRBG230は光合成能をもつことが知られている。また、本研究でnifHとの相同性が確認された多くの窒素固定菌は培養法で分離の報告がなされていないものであった。
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Research Products
(1 results)