2006 Fiscal Year Annual Research Report
南極周回気球実験による低エネルギー宇宙線反陽子の精密測定及び到来起源の解明
Project/Area Number |
05J03873
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
折戸 玲子 神戸大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 宇宙線 / 反陽子 / 気球 |
Research Abstract |
本研究は、超伝導スペクトロメータを用いた南極周回長時聞気球実験による低エネルギー宇宙線反陽子及び各種宇宙線の精密測定、その到来起源の解明を目的としている。平成18年度は、第一回南極周回気球フライトのデータ解析及び、平成19年度に予定されている第二回フライトに向けた測定器改良、太陽活動極小期における長期間フライトの準備を行った。平成18年度における各測定器の開発状況は下記の通りである。 1.第一回フライトにおいて低温低圧下で放電問題となったTOF PMTについて新たに気密容器デザインの最適化を行い、本実験用にアッセンブリを行った。恒温槽と圧力容器を用いた低温低圧下での長時間試験を行い、全数について容器気密性能及びPMT性能を試験し、本実験用PMTの選別を行った。 2.エアロジェルチェレンコフカウンターについて、構造体の最適化、大型エアロジェルの再作成とアッセンブリを行い、第一回フライトからの性能向上を行った。 3.Middle-TOFにプロトタイプ製作及びデザインの最適化を行い、従来の片側読み出しから両側読み出しにアップグレードを行った。 4.JET/IDCについて第一回フライトからのノイズ低減を図った。 5.ソーラーパネルを用いた電源系について、第一回フライトデータ解析からの発電量計算を元に、第二回フライト用を最適化、新たに製作し、構造体のデザイン及びアッセンブリを行った。 以上の改良・開発を行い、第二回フライトに向けた更なる調整に向けて測定器全系をNASAゴダードスペースフライトセンターに輸送した。
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Research Products
(4 results)