2005 Fiscal Year Annual Research Report
南極周回気球実験による低エネルギー宇宙線反陽子の精密測定及び到来起源の解明
Project/Area Number |
05J03873
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
折戸 玲子 神戸大学, 自然科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 宇宙線 / 反陽子 / 南極周回気球 / 微細構造ガス検出器 |
Research Abstract |
本研究は、南極周回長時間気球実験による低エネルギー宇宙線反陽子の精密測定及び到来起源の解明を目的としている。2004年12月の第一回フライトのデータ解析及び、2007年に予定されている第二回フライトに向けた測定器改良、太陽活動極小期における長期間フライトの準備を行う。研究代表者の2005年度における研究実績の概要は下記の通りである。 1.神戸大学においてフライトデータ解析環境を確立し、2004年12月の第一回南極フライトにおける陽子及びヘリウムフラックスの解析を進めた。 2.NASA/GSFCより第一回南極フライトを終えた検出器の一部を回収し、2005年11月、KEK/PSπ2ビームラインにおいてビームテストを行った。第一回フライトデータの検証、データ解析へのフィードバック及び2007年の第二回南極フライトに向けた検出器のR&Dを行った。 3.神戸大学において、第一回フライトで放電問題となったTOF PMT気密部の低温低圧試験システムを立ち上げた。また、NASA/GSFC、浜松ホトニクスと共同で第二回フライトに向けた新しいPMT気密容器の試験のR&Dを行った。 4.低エネルギー反陽子をより精密に測定するための新たな検出器搭載の可能性として、PCB技術を用いた微細構造ガス検出器の開発と性能評価を行った。性能評価結果は三次元電極シミュレーションの結果とほぼ一致し、今後放電対策及び電極構造の均質化を行うことにより実用化を目指す。
|
Research Products
(4 results)