2007 Fiscal Year Annual Research Report
人工股関節手術における自動計画立案のための熟練医師が持つ専門知識のアルゴリズム化
Project/Area Number |
05J04000
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鍵山 善之 Kobe University, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 整形外科手術支援 / 人工股関節全置換術 / 手術計画システム / カップ設置計画 / 関節可動域シミュレーション / 遠隔手術計画 / XML / 埋め込みスクリプト |
Research Abstract |
本年度は,1.カップ自動計画システムの改良,2.関節機能評価を含めた全体計画調整システムの改良,3.遠隔手術計画に対応したXML手術計画データフォーマットの策定を行った. 1.カップ自動計画システムの改良 カップ自動設置計画の入力データとして必要となる骨盤ソケット縁(臼蓋縁)形状の抽出作業を,正規化相互相関法を用いたテンプレートマッチングにより半自動化した.また,骨残厚測定アルゴリズムを効率化することで自動計画システムを高速化した.追加実験では18症例に適用し,熟練専門医の計画と比較したところ,誤差は位置で平均3.94mm,サイズで平均1.44mmとなり,専門医計画近傍の計画を自動的に得られ斥ことから,本手法の有効性を確認できた. 2.関節機能評価を含めた全体計画調整システムの改良 本年度はこれまでマニュアルで行ってきた人工関節の設置位置に基づく骨モデルの切除(骨切・掘削)を自動化した.また,前年度使用していた単純な形状の人工関節システムだけでなく,より骨の解剖構造に適したアナトミカルシステムへも対応させた.11症例を用いた実験では,脚長差が平均2.3mm(閾値5.0cm),関節可動域(閾値30.0度)が平均36.7度となった.自動調整システムで設定した制約条件を満たす,調整された計画を11症例中9症例で得られたことから,本システムの有用性が確かめられた. 3.遠隔手術計画に対応したXML手術計画データフォーマットの策定 3次元手術計画データは,これまで中間データフォーマットが存在しなかったため,今回1XMLドキュメント内に1手術計画の全ての情報を記録可能で,標準化可能な手術計画データフォーマットを策定した.また,骨の切除方法を記したスクリプトを手術計画データ内に埋め込み,計画読み込み側で切除した骨モデルを生成することを可能にすることで,受渡しデータ量を削減できた.
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Research Products
(3 results)