2006 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインキナーゼCの機能異常による神経変性失患発症メカニズムの研究
Project/Area Number |
05J04007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川崎 拓実 神戸大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | PKC / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
患者は運動失調や認知低下の症状を示す。変異の同定がごく最近であることから、発症解明の研究は全く進んでいない。本研究では、PKCの機能異常による神経変性疾患発症メカニズムの解明を目指している。まず、変異PKCγ由来の脊髄小脳変性症のモデルマウス作成のため、変異PKCγ-GFPを発現する遺伝子操作動物を作製している。しかし、相同組み換えES細胞の獲得に難航している段階である。 ところでPKCγ変異由来の脊髄小脳変性症の患者から異なったアミノ酸に変異がはいっていることが次々に報告されている。PKCγへの変異箇所は10以上報告されている。これまで1分子解析を用いていくつかの変異由来のPKCγの細胞膜上での滞在時間が短くなっていることを確認していたが、今回新たに報告された変異体についても同様な解析をおなった。PKCγの脂質結合部位に点変異が入っているものは、これまでの結果と同様に細胞膜上の滞在時間が短くなる傾向をもっていた。一方、キナーゼドメインに変異が入っているものは変化がみられなかった。以上のことから神経変性症の発症がPKCγの活性化と何らかの関与があると考えられた。 PKCはCa^<2+>によってその活性化が制御されることがよく知られている。細胞がレセプターを介して刺激を受けると細胞内のCa^<2+>濃度が上昇し、細胞の増殖やシグナルの伝達などイベントが起きる。最近、新しくそのCa^<2+>の上昇に重要なカルシウムチャネルが発見された。チャネルが発見される以前から、生理学的にそのカルシウムチャネルとPKCとの関連が報告されており、変位PKCがチャネルの制御になんらかの作用をるすことが示唆されたため、詳しく変異体との関与を調べることにした。現在、まず手始めにPKCによるチャネルリン酸化サイトを同定している最中である。
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