2005 Fiscal Year Annual Research Report
有機合成手法を基にした新規蛋白質検出法の開発および蛋白質プロファイリングへの応用
Project/Area Number |
05J04174
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
清水 忠 独立行政法人理化学研究所, 袖岡有機合成化学研究室, 特別研究員(PD)
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Keywords | インドリルマレイミド / 細胞死 / ネクローシス / 構造活性相関 / 光アフィニティープローブ |
Research Abstract |
IM-54は当研究室で開発された細胞死抑制剤であり、ヒト白血病細胞HL60において、エトポシドなどにより誘導される典型的なアポトーシスは抑制せず、過酸化水素などの酸化的ストレスにより誘導される細胞死を強力に抑制することが見出されている。細胞死は、古くはその形態によりアポトーシスとネクローシスに区別され、アポトーシスは不要になった細胞などを排除する生体にとって必須の細胞死として位置づけられた。そのため、アポトーシス研究が精力的に行われ、カスパーゼと呼ばれるプロテアーゼファミリーを中心とする制御機構が存在することが明らかにされてきた。これら一連の研究に対してカスパーゼ阻害剤が果たした役割は大きい。一方、ネクローシスは過剰な外的ストレスなどにより生ずる受動的な細胞死と考えられていたが、近年になり、何らかの制御機構の存在が推定され、IM-54の作用機序の解明は新たな細胞死の制御機構の解明につながるものと期待される。本年度はIM-54をプローブ化するための基盤となる構造活性相関を得るべく種々の誘導体合成を行いIM-54よりも高い活性を有するIM-93の創製に成功した。このIM-93は非常に高い水溶性も有しているため、今後、動物実験への展開も期待される。 さらに、構造活性相関で得られた知見を基に、ビオチン標識化された光アフィニティープローブを設計し、その合成ルートを確立した。現在、合成したプローブを鍵として、IM誘導体の結合蛋白質および結合部位の同定を進めている。
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Research Products
(1 results)