2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J04743
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
シング V.K. 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | MEMSディバイス / 高アスペクト比 / 3次元フォトリソグラフィ / スプレイコーティング / 垂直露光 / 斜め入射露光 / 均一露光エネルギー / 単一偏波光 |
Research Abstract |
多くのMEMSディバイスにおいて、その機能と性能は立体的構造と密接に関係する。したがって、3次元フォトリソグラフィは、マイクロマシニングにおけるディバイスの多様化と性能向上において極めて重要である。 これまで、リソグラフィー加工技術を立体サンプルに拡張する際には、平面リソグラフィー用に開発された基板面に対して垂直入射することで露光が行われてきた。この場合、立体サンプル中に露光できない領域が生じる可能性だけでなく、露光エネルギー密度が均一でないために露光ムラが生じる、界面反射によるデザインしていないパターンが転写されるなどの問題があった。このことは、露光条件は微細パターンになるほど条件が厳しくなるため、微細パターンを形成できない事実上のボトルネックとなっていた。 本研究では、立体サンプル表面で生じる光の透過、反射特性を利用して、表面に凹凸のある立体サンプルにパターニングを行うに際、サンプル内の場所に応じて、入射角度、偏光方向、露光量などの条件を調節することにより、露光エネルギーがより均一になる露光方法を考案し、本方法の有効性を実験により検討した。 その結果、(1)露光の入射角度を35度とすることにより露光エネルギー密度を均一化し、さらに、(2)単一偏波光を用いて露光することにより立体サンプル内での多重反射を抑制することにより、凸凹を有するサンプルに対してより均一に近い露光パターンが得られ、かつ露光に必要なエネルギーも従来に比べて約5分の1に抑えられることが明らかになった。 本研究の成果は、3次元フォトリソグラフィにともなうサンプルダメージのリスクを小さくできるとともに、マイクロマシニングによるディバイスの多様化と高機能化に寄与するものと考えられる。
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Research Products
(3 results)