2006 Fiscal Year Annual Research Report
極性ドメインエンジニアリングによる非線形光学素子の創製
Project/Area Number |
05J04982
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶺岸 耕 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | ZnO / MBE / 極性ドメイン構造 / 擬似位相整合 / SHG / DFG / フォトニッククリスタル |
Research Abstract |
2006年度は前年度に引き続き酸化亜鉛(ZnO)薄膜の周期極性反転構造の作製に関する研究、およびZnO/MgO/c面サファイア基板界面構造解析を行うと共に、光デバイス応用に関する研究も行った。 周期極性反転構造の作製に関しては、昨年度までは周期60μmまでしか実現できていなかったが、フォトリソグラフィーにおける試料表面処理方法等の検討、条件最適化によって周期4μmまで作製することに成功している。また、干渉フォトリソグラフィーを用いることにより、極性反転周期を500nmまで微細化することに成功した。一方、薄膜作製装置であるMBEチャンバーの酸素源改良および成長条件の再検討により、膜厚10μm程度を容易に実現できるようになった。 上述したように試料作製技術が向上したことに伴い、周期極性反転構造を非線形光学素子への応用において、励起子共鳴波長帯での動作を実現させるに十分な極性反転周期が得られるようになった。また、極性反転周期が光の波長程度であるので、フォトニッククリスタルとしての応用も考えられる。これを踏まえて、2007年度は励起子共鳴を利用した波長変換、およびフォトニッククリスタル形成を利用した光デバイス応用を目指す。 フォトニッククリスタル形成を利用した光デバイス応用では、Zn極性ドメインとO極性ドメイン間の成膜速度差によって形成される段差を利用する。膜厚10μmともなれば段差は3μmとなり、厚さ3μm,周期500nmの1次元フォトニッククリスタルが形成される。2006年度中、我々はすでにフォトニッククリスタル構造からのレーザー光の回折を得ることに成功しているが、このフォトニッククリスタル構造を用いてDBR(分布ブラック反射体)レーザーの実現を狙っている。この構造ができればZnOの発光特性の優秀さも手伝って、ハイパワーUV-LEDを光源としたZnOレーザーが実現される可能性があることから、インパクトがあり、かつユニークな結果が得られることが期待される。
|
Research Products
(6 results)
-
[Journal Article] Strain-free GaN thick films grown on single crystalline ZnO buffer layer with in situ lift-off technique2007
Author(s)
S.W.Lee, T.Minegishi, W.H.Lee, H.Goto, H.J.Lee, S.H.Lee, Hyo-Jong Lee, J.S.Ha, T.Goto, T.Hanada, M.W.Cho, T.Yao
-
Journal Title
APPLIED PHYSICS LETTERS 90(6)
Pages: No.061907
-
-
-
[Journal Article] ZnO growth on 3C-SiC2006
Author(s)
T.Minegishi, Y.Narita, S.Tokairin, G.Fujimoto, H.Suzuki, Z.Vashaei, K.Sumitani, O.Sakata, M.W.Cho, T.Yao, M.Suemitsu
-
Journal Title
JOURNAL OF THE KOREAN PHYAICAL SOCIETY 49(3)
Pages: 903
-
-