2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J05070
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
TEYE Kwesi 久留米大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞増殖 / 癌遺伝子 / モノクローナル抗体 / 転写因子 / プロモーター |
Research Abstract |
1、遺伝子発現にあたえるMina53の影響およびMina53結合蛋白質について。 Mina53は核タンパク質であり、幾つかの転写因子に見られるドメインを持っていることから遺伝子発現に影響をあたえると考えられた。そこでプロモーター活性に与えるMina53高発現の影響を調べた。その結果Mina53がE2Fsite依存的なプロモーター活性を上昇することが観察された。E2Fは細胞増殖と深く関係する転写因子である。そこでE2Fsite依存的なプロモーター活性化機構を調べるために、Yeast two hybrid法によりMina53と結合する蛋白質をスクリーニングした。その結果、Mina53結合蛋白質としてMina53自身が得られた。この結合は動物細胞中でも確認でき、さらにMina53は溶液中で2量体の分子量を示した。Mina53変異体を作製しこのダイマー形成に必要な領域を検討した結果、C末端の4つのアミノ酸が必須であることが分かった。このMina53の変異体はE2Fsite依存的なプロモーター活性化を示さなかった。以上の結果からダイマー形成がMina53の細胞増殖調節機能に関係していることが示唆された。 2、正常マウス個体でのMina53発現の詳しい解析。 Mina53に対するモノクローナル抗体を多数作製し、マウスMina53を良く認識する抗体を探した。その結果M5318と名付けた抗体がマウスMina53を良く認識することが分かった。そこでこの抗体を使って正常マウス個体でのMina53発現を調べた。その結果、精巣、脾臓、大腸など細胞増殖の盛んな組織で高い発現が観察された。精巣での発現を詳しく調べた結果、Mina53は細胞増殖が盛んであるタイプA精原細胞に特に強く発現していることが分かった。以上の結果は正常個体においてもMina53が細胞増殖と関係することを示唆している。
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Research Products
(3 results)