2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J05174
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高田 比呂志 熊本大学, 大学院医学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 免疫学 / T細胞 / エフェクター / 分化 |
Research Abstract |
CD8^+T細胞はウイルスの生体内からの除去において決定的な役割を果たしている。しかし、抗原感作を受けたナイーブCD8^+T細胞がどのような機序でエフェクター細胞およびメモリー細胞に分化・成熟するのか、ほとんど明らかになっていない。本年度はヒトCD8^+T細胞におけるエフェクター分子の発現とフェノタイプの関係に焦点をあて、ヒトCD8^+T細胞分化・成熟過程の解析を試みた。最大7パラメ-ターのフローサイトメトリーによってPerforin・Granzyme A・Granzyme Bの発現を解析したところ、ヒトCD8^+T細胞はそのエフェクター分子の発現様式の違いから分化・成熟段階の異なる4つの集団に分けられた。さらに、T細胞分化マーカーの発現と合わせて解析すると、一般的にT細胞の分化・成熟段階の分類に用いられているCCR7とCD45RAによる分類では、ナイーブ細胞、セントラルメモリー細胞を分類することは出来るが、メモリーエフェクター細胞とエフェクター細胞を分類できないことが分かった。反対に、CD27・CD28・CD45RAの発現の違いによる分類では、エフェクター細胞とナイーブ細胞を分類することは出来るが、メモリー細胞を分類できなかった。このことから機能を反映したヒトCD8^+T細胞の分類には、CD27・CD28・CD45RA・CCR7の発現解析か、エフェクター分子の発現解析が合わせて必要であることが示唆された。
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Research Products
(3 results)