2006 Fiscal Year Annual Research Report
キネステティクの導入による人とインテリジェント機器の共創的運動の実現と評価
Project/Area Number |
05J05278
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
黒住 亮太 広島大学, 大学院教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | キネステティク / 福祉支援機器 / 適応学習制御 |
Research Abstract |
本年度はキネステティクの導入に基づく人との共創的な動作を行うシステム全体の検討及び制御システムの構築を実現する目的で,以下のとおり実施した. (1)支援機器システムの構築の検討 システムの構築のために,キネステティク講習会及びフェルデンクライスメソッドのレッスン受講を通し,具体的な機器および制御システムの構築に関する検討を行った.体関節サポータによる支援対象を明確化するため,頚椎損傷の当事者の方にお話を聞き,具体的な装置の検討を行った.使用者の特性を引き出し支援を行う歩行器,Hart Walkerの研究開発者と研究打ち合わせを行い,寝たきりから歩行の実現までを包括的に支援する支援機器システムの検討を行った. (2)空気膜構造体アクチュエータ・センサ系を用いたトレーニング機器及び試験装置の構築 前年度基本試験を行った空気膜構造体アクチュエータ・センサ系の構成を再検討し電磁弁等の部品交換を行い性能の向上を図った.空気膜構造体の試験装置としてリニアアクチュエータをインピーダンス制御する人特性を模擬するシステム(人モデル)を構築し,支援機器と人との相互作用を検討し実験可能な基本的なシステムの構築を行った. (3)空気膜構造体アクチュエータセンサ系の適応学習を用いたインピーダンス制御 アクチュエータの基本的な制御コントローラとして位置ベース型インピーダンス制御を用い,人の持つ非線形特性及び特性の変化に対応するために適応学習制御系としてCMAC-PID制御系を位置制御系に実装し,空気膜構造体アクチュエータセンサ系の制御実験を行った.空気膜構造体を試験装置に挟み,空気膜構造体と試験装置それぞれのインピーダンス特性を変化させながら変位外乱を与えて制御を行った.CMAC-PID制御により従来法と比較し人モデルのインピーダンス特性の変化に応じて学習を行い,目的とするインピーダンス特性がより的確に表現されていることが検証された.
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