2005 Fiscal Year Annual Research Report
データベースに基づく大規模・複雑システムに対するコンカレント型制御システムの構築
Project/Area Number |
05J05279
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高尾 健司 広島大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Memory-Basedモデリング法 / 制御系設計 / 適応制御 / 非線形制御 / 制御性能監視 / パフォーマンス・アダプティブ制御 / PID制御 / 最適化 |
Research Abstract |
今年度はデータベースに基づいた様々な制御系設計法に関する研究と実機への応用についての研究を行った.詳細は以下の通りである. (1)Memory-based型PIDコントローラの設計とその応用について この方法については,昨年度すでに提案している方法であるが,(株)オムロンとの共同研究を通して,主に実機への適用に向けた実用研究を行った,本研究成果は、2008年度に商品化される予定. (2)サポートベクターマシンを用いたロバスト制御器の切り替え制御 ロバスト制御器に関わる従来法によると,変動幅や不確かさが大きい場合,制御系が保守的になりすぎるという問題があった.そこで,あらかじめ変動幅を数個に分割しておき,各変動幅についてロバストコントローラを設計する.また,事前に得られるデータを用いてサポートベクターマシン(SVM)を学習させておく.そして,時々刻々得られる入出力データと学習されたSVMを用いることで,システムの現在の状況にあった制御器が選択され切り替わっていく方法を提案した.この方法によると,(1)よりも厳密な制御ができるため,安定性も応答性も改善される.本研究成果は現在学術雑誌に投稿中である. (4)PSOを併用したMemoy-Based Performance Adaptive Controllerの設計 データベースを用いて(1)システム同定(2)コントローラの最適設計(3)制御性能評価を同時に行える手法として提案した.コントローラ設計に含まれる可調整パラメータの最適設計のために,メタヒューリスティクスの一種であるPSO(Particle Swarm Optimization)を適用した.また,すでに提案しているデータベースを用いた同定法により同定されたパラメータと算出された可調整パラメータを用いて制御性能の評価も行う事ができる.本研究成果は現在学術雑誌に投稿中である.
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