2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J05297
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 耕太郎 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ブロック共重合体 / Fddd構造 / 3次元Turingパターン / 共連結構造 |
Research Abstract |
本年度は、まずジブロック共重合体系におけるミクロ相分離構造に関し、以下のような研究を行なってきた。 (1)この系では、ラメラ、ヘキサゴナルシリンダー、ジャイロイド、BCC構造が熱平衡構造として存在することが知られていたが、これらに加えてFddd構造も熱平衡構造として存在することをモード展開法と汎関数理論の両方を用いて明らかにした。 (2)これまでのミクロ相分離構造に関する理論的研究のほとんどは、系が1つの構造で満たされている状態に関するものであった。しかしながら、例えば構造問転移が起こるような際には中間状態として、2つ以上の構造が共存している状態が実現されると考えられる。そこで、まずラメラとジャイロイドの共存している状態を考え、その場合の構造間の界面の性質、さらにはそのダイナミクスを数値計算を用いることによって調べた。 さらに、ブロック共重合体系のようなソフトマターに見られるミクロ相分離構造と同様なパターンがTuringパターンとして得られることを、FitzHugh-Nagumo方程式、Brusselator、Gray-Scottモデルの3つの反応拡散方程式について3次元数値シミュレーションに行うことによって調べた。その結果、ブロック共重合体系で見られるようなラメラ、ヘキサゴナルシリンダー、BCC、ダブルジャイロイド、Fddd構造といったパターンだけではなく、シングルジャイロイド構造やシングルダイアモンド構造のような3次元ネットワーク構造が解として得られることが分かった。
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Research Products
(2 results)