2005 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母における核小体蛋白質Ebp2のSUMO化による環境適応応答
Project/Area Number |
05J05320
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
白井 千春 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | リボソーム生合成 / SUMO化 / two-hybrid法 / Ebp2 / Ris1 |
Research Abstract |
Ebp2は進化上保存性の高い核小体蛋白質であり、出芽酵母において60Sリボソームサブユニットのアセンブリに必須な機能をもつ。出芽酵母のEbp2がSUMO化されること、Ebp2pのSUMO化は酵母細胞を高温で培養することにより促進されることを見出した。本研究はEbp2がSUMO化される生理的意義を明らかにし、細胞の環境への適応応答の仕組みを解明することを目的とする。 Two-hybrid法を用いたスクリーニングにより、酵母Ebp2と相互作用する蛋白質として、多くのリボソーム生合成調節因子とともに、Nfi1,Ris1,Wss1を同定した。Ebp2のアミノ酸配列には、4つのSUMO化コンセンサス配列が存在する。この配列中にあるリジン残基をすべてアルギニン残基に置換したEbp2(ebp2-SNM)を発現する変異株を作成した。two-hybrid法において、ebp2-SNMはNfi1,Ris1,Wss1のいずれとも相互作用をほとんど示さなくなった。一方、リボソーム生合成調節因子Rrs1との相互作用は維持されていた。Ebp2はSUMO化・脱SUMO化により相互作用する蛋白質を切替えると考えられる。Ris1はDNA依存性ATPaseファミリーに属するが、その機能の詳細は明らかでない。現在Ris1の機能、特にサイレンシングにおける機能に着目しておよびEbp2のSUMO化との関連を解析している。
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Research Products
(1 results)