2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起によるガラス中への光非線形光学単結晶ラインの書込みと光波制御
Project/Area Number |
05J05459
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井原 梨恵 長岡技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 結晶化ガラス / 光導波路 / 非線形光学結晶 / 光デバイス / 微細加工 / 光誘起 / レーザー加工 |
Research Abstract |
これまでサマリウムイオン(Sm^<3+>)を含有するガラスにCW Nd-YAGレーザーの基本波を照射することにより(サマリウム原子加熱法)、ガラス表面に位置選択的にマイクロサイズの屈折率変化や結晶化を誘起できることを明らかにしてきた。溶融急冷法により^<3+>含有ガラスを作製し、鏡面研磨を施しレーザー照射試料とした。レーザー照射にはcw Nd-YAGレーザー(λ=1064nm)を使用し、対物レンズを用いて集光・照射を行った。照射時にステージをX-Y軸方向に連続走査することで、結晶ラインの位置および形状を制御した。また、光デバイスへ応用を強く意識し、レーザーによって誘起される結晶は電気光学効果を持つ非線形光学結晶が析出するよう組成を設計した。本研究では、サマリウム含有ビスマスホウ酸系ガラス表面ヘレーザーの連続走査を行うことにより正弦波や10-90°の屈曲を持つ任意の形状の結晶ライン(線幅約10μm)の作製に成功した。さらに、Y字分岐を持つ結晶ラインの形成に成功し、光導波路型デバイスの基本となる、屈曲や分岐を持つ結晶ラインの形成が可能で有ることを確認した。また、He-Neレーザー(λ=632.8nm)の導入を行い光導波観察を行った結果、結晶ラインが光導波路として機能することを確認した。 偏光顕微ラマン散乱測定を用いた配向性評価の結果、結晶ラインが高い配向性をもつことを明らかにした。同様に、屈曲を持つ結晶ラインのラマン散乱測定の結果、ライン状結晶の成長はレーザーの走査方向に従うような結晶成長を示すことを明らかにした。
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Research Products
(2 results)