2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起によるガラス中への光非線形光学単結晶ラインの書込みと光波制御
Project/Area Number |
05J05459
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井原 梨恵 長岡技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 光導波路 / 結晶化ガラス / 光誘起 / 光デバイス / 非線形光学結晶 |
Research Abstract |
これまでサマリウムイオン(Sm^<3+>)を含有するガラスにCW Nd-YAGレーザーの基本波を照射することにより(サマリウム原子加熱法)、ガラス表面に位置選択的にマイクロサイズの屈折率変化や結晶化を誘起できることを明らかにしてきた。本研究ではレーザーの連続走査によりサマリウム含有ガラス表面に任意の形状の結晶ラインを作製し、He-Neレーザーの導入を行うことにより結晶ラインの光導波路としての機能評価を試みた。 溶融急冷法によりSm^<3+>含有ガラスを作製し、鏡面研磨を施しレーザー照射試料とした。レーザー照射にはCW Nd-YAGレーザー(λ=1064nm)を使用した。ステージをX,Y軸方向に走査することで、結晶ラインの位置および形状を制御した。任意の角度を有するY字分岐結晶ラインを形成した後、端面研磨を施した。ファイバを用いてHe-Neレーザー(λ=632.8nm)の導入を行い、光導波の有無を調べた。 40度の分岐角を持つY字分岐結晶ラインにHe-Neレーザーを導入した結果、2つの出射ビームスポットが確認された。また入射側においてHe-Neレーザー導入ファイバの入射角度を変化させた結果、出射点において消光比の明らかな変化が観察された。 以上の結果より、本手法によって任意の角度を持つ結晶ラインの形成が可能であると同時に、光導波路として機能することが明らかになった。 光導波路に電極を取り付けることで電気光学効果を利用した光デバイスへの応用が可能であると考えられる。
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Research Products
(2 results)