2006 Fiscal Year Annual Research Report
グリーン関数を導入したフラグメント分子軌道法によるDNA電荷移動機構の解明
Project/Area Number |
05J05747
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
仙石 康雄 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 量子化学計算 / 分子軌道法 / Fragment MO法 |
Research Abstract |
採用2年目である今年度は、前年度導入した非平衡Green関数法を用いた伝導計算法をFragment Molecular Orbital (以下FMO)法に組み込み、計算を行う予定であったが、テスト計算を行ったところ母体となる当研究室で開発中のFMOプログラムに問題点が見つかったため、これの修正を行う事になった。またプログラム面での理解の向上に伴い、問題視していたDNAのダイナミクスを取り入れた伝導シミュレーション実現の可能性が見えたため、こちらの開発を優先した。このため今年度中にDNAの伝導計算を行うことはできなかったが、当研究室で開発しているNWChem-FMOについて、以下のような成果を得た。 1.DFT計算時の精度向上 →当研究室では、米Pacific Northwest National Laboratoryが中心となって開発されている量子化学計算プログラムNWChemにFMO法を実装している。これまで開発してきたFMOは、HF計算時にくらべDFT計算の際に大きなエラーが出るという問題が発見されたため、これを修正し、HF計算と同様の精度(数kcal/mol程度)での計算を可能にした。 2.分極率及び超分極率計算の実装 →解析的手法(CPHF法)による分極率の計算、及び数値的な手法(Finite-Field法)を用いた分極率・超分極率のFMO計算を実現した。 3.Gradient計算の実装 →FMOによってエネルギー、双極子、分極率の勾配を求める試みを行った。これについては現在論文を執筆中である。
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Research Products
(1 results)