2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯周疾患における細胞骨格関連分子を標的とした免疫応答制御法の開発
Project/Area Number |
05J05886
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
讃井 彰一 Kyushu University, 歯学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | T細胞ハイブリドーマ / 免疫シナプス形成 / PKC-θ |
Research Abstract |
本研究は、歯周炎における生体防御の破綻に着目し、免疫細胞の高次機能を制御する細胞骨格再構築の観点から歯周炎による歯周組織破壊のメカニズムを解明し、その理解に立脚した新しい歯周治療を確立することを研究課題としている。前年度に引き続き、重症歯周病患者より得られたT細胞ハイブリドーマを用いて免疫学的、生化学的機能解析を行い、現在までに以下の成果を得た。 1.歯周病原菌の一種であるPorphynomus gingivalisを抗原としてパルスした抗原提示細胞とT細胞ハイブリドーマの共培養を行い、免疫シナプス形成に異常が認められるかを検討した。TCR、LFA-1、PKC-θ、ラフトについて解析した結果、TCR、LFA-1、ラフトの免疫シナプスへの集積率が健常者T細胞ハイブリドーマと差がないのに比べてPKC-θに関してはおよそ5%低下していた。 2.3H-チミジン取り込みによるDNA合成応答の測定とBrdUの取り込みによる細胞周期の測定を検討したところ、対照と比較して両者に大きな違いは認められなかった。 3.細胞生死の測定を検討したところ、methylglyoxal(MG)によるアポトーシス誘導に差は見られなかった。また、生死を測定するシグナル伝達分子の活性測定としてAkt、Bad、Bc1-2、Bc1-xL/Sのリン酸化の比較をしたがいずれも変化がなかった。同様にリアルタイムPCRによるそれぞれのアポトーシス分子mRNAの発現の解析に関しても差が認められなかった。
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