2005 Fiscal Year Annual Research Report
大型プラズマ閉じ込め装置における材料の損耗・損傷過程に関する研究
Project/Area Number |
05J06042
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
時谷 政行 九州大学, 応用力学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 核融合炉 / LHD / Divertor / Wall conditioning / Wall Pumping / プラズマ対向材料(第一壁) / 金属材料 / プラズマ・壁相互作用(PSI) |
Research Abstract |
研究計画書に従い,1.LHD壁コンディショニング法の改善と2.LHDダイバータプラズマによる金属材料の損耗・損傷機構の解明に関する研究を行った. 1.ではNeグロー放電洗浄を用いることによるLHD真空特性の改善について実験室実験を含めたデータを整理し,論文としてまとめた(Nuclear Fusionに掲載).LHDではNeグロー放電が通常の壁コンディショニング法の一つに採用され,プラズマ実験の高効率化に大きく貢献した.また,TRIAM-1Mにおける材料照射実験では,高密度放電においても共堆積層による連続した壁排気が発生していることを明らかにした.この件については2005年12月にアメリカ合衆国において開催された第12回核融合材料の国際会議(ICFRM-12)にて報告し,雑誌論文;Journal of Nuclear Materialsの特集号に投稿中である. 2.ではマテリアルプローブシステムを用いた材料照射実験とその後の材料分析から,特に材料中に捕捉されたプラズマ粒子の定量評価を実施した.定量化にはタンデム加速器によるイオンビーム分析を用いた.タングステンへのHeダイバータプラズマ照射の場合には注入されたHeの深さ分布を明らかにし,低エネルギーのダイバータプラズマ照射であってもHeは最大で25nmを超す領域にまで侵入していることを明らかにした.さらに,マテリアルプローブシステムに静電プローブを取り付けダイバータプラズマのフラックス測定も実施した.これらの内容は2006年5月に中国において開催される第17回プラズマ・壁相互作用の国際会議(PSI-17)にて報告する.これと関連してLHDダイバータタイルにおける水素捕捉量の定量評価を実施し,タイルの表面状態が捕捉される水素量に大きな影響を及ぼすことを示した.この内容については第21回IAEA核融合エネルギー国際会議にて報告を予定している.
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Research Products
(1 results)