2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい核反応論による太陽内部でのホウ素の生成率の決定
Project/Area Number |
05J06187
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江上 智晃 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 原子核理論 / クーロン分解反応 / 不安定核反応 / 離散化チャネル結合法 |
Research Abstract |
不安定核の研究は原子核物理における最も重要な研究対象のひとつである。不安定核の研究を行うことにより、元素の起源や原子核の構造を探るための大きなプロジェクトが理化学研究所の仁科センターで始まっており、不安定核の研究は非常に重要な意味を持つ。 太陽内部で生成されるホウ素(8B)は軽い不安定核であり、コアとなる原子核のまわりにいくつかの核子(粒子)が弱く束縛した構造を成している。従って、このような不安定核の反応は容易に構成粒子に分解する分解反応が主な過程となる。この分解反応を解析する非常に有効な方法として離散化チャネル結合法(CDCC)がある。しかし、これまでのCDCCは、入射核が3体系の分解反応の記述ができなかった。 CDCCによって分解反応の解析を行うためには、得られる離散的散乱行列(S行列)を励起エネルギーの関数として連続的なものにする必要がある。その為に3体系の散乱状態の波動関数が必要になるが、これを求めるのが困難な為、別の方法によって連続化する手法を提案した。これまで2体系入射の分解反応に対し適応し成功していたが、実際に3体系入射の場合にも新しい方法を適用した。ここでは、S行列に対応する電気的遷移強度分布の連続化を行った。その結果、励起エネルギーの関数として滑らかな強度分布を得ることができた。したがって、分解反応を解析するための手法を構築することができたと言える。これらの成果を、学会・研究会等で発表した。
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Research Products
(7 results)