2005 Fiscal Year Annual Research Report
核融合炉ブランケットにおける増殖トリチウムの移行挙動に関する研究
Project/Area Number |
05J06246
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金城 智弘 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | トリチウム / 核融合炉ブランケット / トリチウム放出モデル |
Research Abstract |
・核融合炉ブランケットの固体トリチウム増殖材として候補に挙がっているLi4SiO4、Li2TiO3、Li2ZrO3、LiAlO2それぞれの表面に存在する水分量の定量実験をおこなった。またそれと平行して気相中から水素を与えた場合のトリチウム増殖材表面における水分生成量を定量する実験もおこなった。これらの定量実験より、実用炉において使用するブランケット材数百トンに対し、水が数百キログラム〜数トン発生することがわかった。この結果を受け、トリチウム回収ガスに混入した水蒸気による配管の腐食問題、トリチウムの放出化学形への影響とトリチウム分離装置の設計へと情報を発信することができた。 ・日本原子力研究所、京都大学原子炉実験所において中性子照射済み固体増殖材からのトリチウム放出実験をおこなった。増殖材表面に多量に存在する水がトリチウム放出挙動に与える影響を定量することができた。この結果より、本研究で構築したトリチウム放出モデルの妥当性が確かめられた。 ・妥当性を確認したトリチウム放出モデルを基に、国際熱核融合実験炉ITERで使用するブランケット材におけるトリチウム放出挙動の予測をおこなった。これをアメリカ合衆国においておこなわれた国際学会12th International conference on fusion reactor materialsにおいて口頭発表した。
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Research Products
(2 results)