2005 Fiscal Year Annual Research Report
陽極酸化ポーラスアルミナの周期特性制御及びフォトニック結晶への応用
Project/Area Number |
05J06312
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
近藤 敏彰 首都大学東京, 都市環境学部・材料化学コース, JSPS特別研究員(PD)
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Keywords | 陽極酸化 / プラズモニクス / フォトニック結晶 / 面発光レーザー / ポーラスアルミナ / ナノ構造体 / 非線形光学効果 / 局在プラズモン |
Research Abstract |
Alを適切条件下において陽極酸化することで得られる直径数十nm〜数百nmのナノ細孔規則配列を利用したプラズモニックデバイスや機能的フォトニックデバイスの作製手法について検討を行った. ナノメートルオーダーで近接したAuナノ構造は、非線形光学効果や局在プラズモン由来の高強度電場ナノ空間を形成できることが報告されている.本研究では,ナノギャップで絶縁されたAuナノ微粒子規則配列構造の簡便な作製手法について検討した.その結果,陽極酸化法とめっき技術を応用したAuナノ微粒子垂直配列構造の作製手法の開発に成功した.本作製手法により,2個のAuナノ微粒子を数十ナノメートル間隔で垂直配列させることが可能である.今後は3次非線形光学効果を利用した光スイッチやプラズモン屈折率センサーへの応用を検討する. 陽極酸化ポーラスアルミナを利用した面発光レーザーの作製手法について検討を行った.計算から,2次のブラッグ条件を満たす電磁波を1次の回折光としてポーラスアルミナに対し垂直な方向へ取り出せることが予測された.また周期的な細孔配列は,ある波長の電磁場に対し2次元DFBレーザー共振器として働くことから,2次元DFB面発光レーザーを作製できると考えた.まず2次元DFBレーザー共振器の作製を行った.Alの陽極酸化条件を最適化することで細孔配列(三角格子)の制御された2次元フォトニック結晶(2D-PhC)を作製した.レーザー媒質として細孔内部にレーザー色素を混合した樹脂(PMMA)を充填した.今後は作製した2次元DFBレーザー共振器をパルスレーザーで励起するなどしてレーザー発振特性の評価を行う.またレーザー発振の低閾値化についても検討を行う.
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