2006 Fiscal Year Annual Research Report
エピトープ別にみたGAD抗体の自己免疫性1型糖尿病の発症・進展に対する関与の研究
Project/Area Number |
05J06454
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
田中 昌一郎 山梨大学, 大学院医学工学総合教育部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | GAD65抗体 / 糖尿病 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
GAD65抗体は病態の異なる1型糖尿病の亜型ごとに特有なエピトープを有する。本研究はGAD65抗体の糖尿病病態への関与を明らかとするため、GAD65/GAD67キメラ蛋白遺伝子を用いて動物モデルにエピトープ特異的GAD65抗体を発現させて糖尿病病態の検討を行うものである。最近樹立されたGAD65をノックアウトしたNODマウス(GAD65KO・NODマウス)に、我々が作成したN端GAD65/C端GAD67、N端GAD67/C端GAD65などのキメラ蛋白遺伝子を導入して、β細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスを現在作成中である。しかしGAD65KO・NODマウスが妊娠前に糖尿病を発症するため、受精卵の回収が困難な状態である。現在、糖尿病発症率の低いNODマウスとのバッククロスにより糖尿病発症率を漸減しながらの検討を行っている。また、以下の検討も同時に施行中である。 1.GAD65/67キメラ蛋白を強制発現する2種類のベクター(N端GAD65/C端GAD67もしくはN端GAD67/C端GAD65)を作成し、これらをGAD65KO・NODマウスに投与することで各々の蛋白をin vivoで発現させて糖尿病発症率の変化を検討した。これら発現ベクターを各々ワイルド6匹、ヘテロ6匹、ホモ6匹のGAD65KO・NODマウスに導入したところ、28週齢の現時点では糖尿病発症率に有意な違いを認めていない。今後各群の匹数を増やすとともに観察期間を延長して検討を行っていく予定である。 2.大腸菌発現系でGAD65中央部やC端の蛋白を作成し、GAD65KO・NODマウスに投与した。各々ワイルド5匹、ヘテロ5匹、ホモ5匹のGAD65KO・NODマウスに投与したところ、20週齢の現時点では糖尿病発症率に有意な違いを認めていない。今後各群の匹数を増やすとともに観察期間を延長して検討を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)