2005 Fiscal Year Annual Research Report
運動による生理的・心理的変化が周辺視野で見る能力に及ぼす影響
Project/Area Number |
05J06459
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
安藤 創一 大阪体育大学, 体育学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 運動 / 周辺視野 / 反応時間 |
Research Abstract |
本年度は、高負荷での運動中に周辺視野の反応時間が増加すること、および運動中の周辺視野の反応時間が増加する運動負荷は換気性作業閾値(Ventilatory Threshold)を超える運動負荷であることを報告した。また、最大酸素摂取量で評価される有酸素性能力が高い被験者ほど、運動中の周辺視野の反応時間の増加が小さいことも併せて報告した(Ando et al. 2005)。次に、激しい運動が周辺視野の視覚情報処理に与える影響について検討するために、自転車運動中に脳波を測定することができるシステムの構築を試みた。運動中の脳波の測定から、一過性の激しい運動による生理的・心理的変化が周辺視野で見る能力に与える影響を定量化できることが期待された。しかしながら、本年度中に、運動中の脳波測定を可能にする実験システムの構築には至らなかった。その理由として様々な原因によるアーチファクトの混入が考えられ、今後はいかにしてアーチファクトの混入を除けるかが課題であると言える。来年度も引き続いて自転車運動中に脳波を測定することのできるシステムの構築を試みる計画である。運動中の脳波の測定が計画通りに進まなかったため、運動中の反応時間の増加と換気状態との関係をより詳細に検討する新たな実験を併せて進めることを計画している。この実験により、運動による換気状態と周辺視野で見る能力との関係について考察することが可能になると考えられる。
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Research Products
(1 results)