2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J06467
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
大野 孝恵 帝京大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | corticospinal synapse / knockout mice / GluRε2 containing NMDA receptor / heterotypic co-culture / optical imaging / single neuron tracing / synapse elimination / slice culture |
Research Abstract |
1.今までにラットで示してきたin vitro皮質脊髄路シナプスのNMDA依存的消退過程のメカニズムを明らかにするため、同過程をマウスで再現し、GluRε2(NR2B)knockout mouseを導入することにより、皮質脊髄路における発達期のシナプス除去過程が、脊髄側のGluRε2に依存している事を明らかに出来た。 (1)培養液中にGluRε2特異的阻害剤であるifenprodilを添加するとAPV同様シナプス除去過程が阻害されたことから、この過程がGluRε2依存性であることが示された。 (2)Wild type(WT)とGluRε2 knockout(KO) mouse由来のスライスを共培養するheterotypic co-cultureにおいて、皮質WT-脊髄KOの組み合わせではシナプス除去過程が阻害されたのに対して、皮質KO-脊髄WTの組み合わせでは阻害されなかったことから、シナプス除去過程には脊髄側のGluRε2が関与していることが明らかになった。 (3)以下の異なる手法を用いて皮質WT-脊髄KOと皮質KO-脊髄WTとの相違を確認した。 1)細胞外記録(field EPSP)及びホールセル記録(EPSC)により腹側におけるシナプス除去過程を観察した。 2)biocytinを用いた順行性標識によりシナプス終末の分布を観察した。 3)voltage-sensitive dyeによるoptical imagingにてシナプス分布を観察した。 4)EYFPを用いて単一ニューロンレベルでの追跡を行った。 II.レンチウイルスを用いてGluRε2を強制発現させ臨界期終了時期に影響を及ぼすかどうかを確認する準備段階として、レンチウイルスにより発現させたGFPをカウントする方法で培養脊髄スライス内の神経細胞にレンチウイルスを効率よく感染させる方法を検討しつつある。
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