2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジュウイチのヒナによる宿主操作:仮親はどのように騙されているのか?
Project/Area Number |
05J06667
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
田中 啓太 立教大学, 理学部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 行動生態学 / 鳥類学 / 親子間信号伝達 / 托卵鳥 / 寄生者-宿主拮抗共進化 / ジュウイチ / Cuculus fugax |
Research Abstract |
現在までの,野外にて行った実験研究の結果に関する論文が米科学振興協会刊行のScience誌に掲載された(論文1).鳥類における親子間信号伝達と托卵寄生者による搾取に関する総説論文の依頼を受け,執筆したものが日本鳥学会刊行Ornithological Scienceにて発行された(論文2).スウェーデン生態学会刊行Journal of Avian Biologyにて,野外で観察された宿主による誤認行動を短報にて報告した(論文3). 5月下旬より8月上旬まで静岡県駿東郡にて野外調査を行い,被寄生巣3巣,正常巣7巣にて観察を行い,また,うち4正常巣においては雛入れ換え実験を行った. 今年度の調査で得られたデータも含め,宿主による数認識に関する分析結果を日本鳥学会2005年度大会,日本動物行動学会第24回大会にて口頭発表として発表した.日本鳥学会2005年度大会においては生物統計学の実践に関する自由集会を企画し,発表を行った.また,日本行動学会より依頼を受け,同会が運営するインターネット上の映像ライブラリにて,研究対象動物であるジュウイチの雛の行動の映像を公開した. 学位(理学博士)論文("Host Manipulation by the Horsfield's Hawk Cuckoo Nestlings"『ジュウイチの雛による宿主操作(邦題)』)を執筆し,受理された(内定). 現在,ジュウイチの雛の生理的需要と宿主に対する信号発信の強度との関係に関する論文を執筆中であり,3月下旬に国際行動生態学会刊行Behavioral Ecology誌に投稿予定である.
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Research Products
(3 results)