2006 Fiscal Year Annual Research Report
集束イオンビームによる3次元ナノテクノロジーと高機能立体ナノ構造デバイスの研究
Project/Area Number |
05J06724
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
米谷 玲皇 兵庫県立大学, 大学院物質理学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | 集束イオンビーム / FIB-CVD / 立体構造デバイス / 生体ナノ計測 / 真空マイクロデバイス / 電子ミエッタ / ナノツール / 真空マイクロカプセル |
Research Abstract |
3次元構造の作製技術である集束イオンビームを用いた化学気相成長法(FIB-CVD)を主技術として、高機能立体ナノ構造デバイスを創出することが本研究の目的である。そこで平成18年度は、まず、高機能立体ナノ構造デバイスに関する研究として、計測のためのバイオナノツールに関する研究を行った。生体計測ツールに関する研究に先駆けて、生体ナノ計測電極を、FIB-CVDを利用し試作した。試作した生体ナノ計測電極の評価として、オオカナダモの葉細胞の細胞内外のイオン勾配に起因する電位により生じる電流の計測実験を行った。結果として、FIB-CVDにより作製した生体ナノ計測電極により、生体計測が可能である事を確認した。本研究により得られた成果により、FIB-CVDにより作製した計測ツールを用いた単一オルガネラ計測の実現が期待できる。また、ナノマニファクチュアリング応用及び生体計測応用を目的とした真空マイクロデバイスに関する研究を行った。FIB-CVDによる真空マイクロデバイス研究に先駆けて、その基礎となるFIB-CVD堆積材料の物性評価を行い、FIB-CVDにより形成した材料が、真空マイクロデバイス作製において有効な材料物性を有している事を確認した。また、本研究の目的の一つであるナノマニファクチュアリング応用のための真空マイクロデバイスとして、スポット堆積ツールに関する研究を行った。結果、電子エミッタからの電子放出を確認し、スポット堆積ツール実現が期待できる知見が得られた。また、生体計測応用として、生体計測ツールに関する研究を行った。真空マイクロデバイスを有した生体計測ツール実現のために、FIB-CVDにより作製したマイクロカプセル内部の真空評価を行った。結果、マイクロカプセル内部の真空が保持されている事を確認した。本研究成果により、高機能な生体計測ツールの実現が期待できる。
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Research Products
(4 results)