2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J06745
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
梶村 麻紀子 Wakayama University, 教育学部, 特別研究員PD
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Keywords | 窒素代謝 / 魚類生理学 / 尿素排出 / 尿素回路 |
Research Abstract |
本研究は、真骨魚類では珍しく尿素合成能を持ち、尿素を周期的に排出するハゼ科魚類アベハゼ(Mugilogobius abei)を用い、様々な環境要因が尿素合成・排出機構にもたらす影響を生理生化学的に解明することが目的である。平成19年度は、前年度までに得られたアベハゼの尿素輸送体の遺伝子配列の全配列の報告と、現在までに報告されている様々な魚の尿素輸送体とアベハゼの尿素輸送体の遺伝子配列を比較する論文の執筆に取り掛かった。また、現在はこれまでに得られた尿素輸送体の遺伝子配列を元に、アベハゼにおける尿素輸送体のタンパク量の日周的に変化について研究を行っているところである。さらに、アベハゼは通常海水中で飼育した場合と比べ、低濃度のアンモニアに長期間さらすことで成長量が増大することがわかっている。本研究では、これまでにアンモニア条件下での筋肉におけるタンパク質合成速度について調べ、アンモニア条件下では、アベハゼはタンパク質の合成速度を増大させることを明らかにした。本年度はこの研究結果の統計解析を行い論文にまとめた。 これまでの研究で、尿素排出性動物である海産のサメ、夏眠中に尿素排出性へ移行するハイギョ、アマゾンに生息する数種の熱帯魚の研究を通し、様々な条件下での手術方法、特殊な測定技術を習得してきた。来年度はアベハゼ、およびアベハゼと同属の数種の魚(イズミハゼ、ナミハゼなど)において、これまでに得られた技術を用いて研究を行っていく予定である。
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