2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨格形成担当細胞分化決定転写因子RunX2のDNA結合共役因子の網羅的解析
Project/Area Number |
05J06774
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤田 隆司 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 特別研究員(SPD)
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Keywords | Runx2 / 共役因子 / 網羅的 |
Research Abstract |
FLAG-Runx2をレトロウイルスでATDC5軟骨細胞株に導入し、大量培養を行った。ここからFLAG抗体を使ってプルダウンした分画を電気泳動によって分離し、Runx2結合因子を35個単離した。 Runx2結合因子として、1)核内に局在性を示すもの、2)生体内で軟骨に発現するものを基準として絞り込み、5個の因子を解析を進めることとした。 1つはLamin A/Cであるが、この遺伝子のdeletionおよびRunx2のdeletionを行って、結合ドメインを同定した。人のLamin A/Cの点変異でおこるHGPS(早老病)に認められる変異L530Pの点変異を導入すると、Runx2への結合が失われた。また、RNAiを使ってLamin A/Cのノックダウンさせると、ATDC5の分化モデルではLamin A/Cは分化を抑制していることを示唆する成績を得た。しかし、本遺伝子ノックアウトマウスの表現型をあわせて考えると、軟骨細胞におけるLamin A/Cの機能は軟骨細胞分化に対して促進的に働くことが十分に考えられたため、総合的に判断してLamin A/Cの生体における機能を明確にした後論文化させたいので、トランスジェニックマウスを作製しているところである。 もう1つ、Filamin Aを同定した。これはCbfbに結合する因子で、Runx2とは間接的に相互作用する因子であることがわかった。これについては、軟骨で極めて特異的に発現していること、また分布として肥大化軟骨細胞において強い発現を認めた。本分子についての公表もまた、トランスジェニックマウスを作成している段階である。
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Research Products
(2 results)