2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経の極性を失ったマウスの作製とその分子細胞学的解析
Project/Area Number |
05J06831
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村松 一洋 群馬大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞生物学 / 細胞極性 / 極性輸送 / 神経細胞特異的ノックアウト法 / ノックインマウス |
Research Abstract |
本研究では極性輸送に関与する分子(特に樹状突起への輸送に重要と考えられているrab8、軸索への輸送に重要と考えられているVAMP7、syntaxin3等)の神経特異的ノックアウトマウスの作製を行い、これらの分子が発生する過程において神経細胞の形態形成、特に軸索、樹状突起の形成にどのような役割を果たしているのか解明することを目的としている. 1、神経、時期特異的にCre recombinaseを発現するマウスの作製: 研究代表者はマウスタウ蛋白のゲノム断片に、Cre recombinase(NLS-Cre)のcDNAを導入したノックインベクターを作成した.これを胚性幹細胞に導入し、相同組換え体を選別して神経特異的にCre recombinaseを発現するマウスの作製を完了した.このマウスとレポーターマウスであるRosa26マウスとの交配によって得られたマウスを用いCre recombinase及びbeta-galactosidaseの発現組織を解析した.neuronとgliaに特異的なマーカーを用いた免疫組織染色により発現する細胞種の特定を行いその結果、大脳皮質・海馬や小脳プルキンエ細胞等の神経細胞においてCreが発現し、GFAP陽性のグリア細胞ではCreは発現していないことを確認した.さらに中枢神経組織の各細胞種毎の発現効率を解析しneuronでは95%前後のCre recombinaseの発現を認め、neuron以外の組織では発現は認められないという結果を得た. このマウスに関しては今年度、工業所有権の出願を行った. 2.神経特異的ノックアウトマウスの作製 現在は上記1.で述べたCreノックインマウスと、共同研究者によって作製されたrab8a, b及びsyntaxin3,VAMP7等の'Floxed'マウスとを交配して神経特異的ノックアウトマウスの作製を行い、これから解析を行うところである.
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Research Products
(1 results)