2005 Fiscal Year Annual Research Report
MADS-box型転写因子群による概日リズム制御機構の解明
Project/Area Number |
05J07105
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小田 篤 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 概日リズム / 光周性花成 / MADS-box型転写因子 |
Research Abstract |
植物における光周性花成誘導は概日リズムによって制御されている。Myb様の転写因子をコードするLHYとCCAは、シロイヌナズナの概日リズムの制御系で中心的な役割をはたしており、lhyまたはcca1の機能欠損体は短日条件下において早咲き形質を示す。lhy cca1二重機能欠損体はGI、COの位相変化と、FTの上昇を介して短日条件で超早咲き形質を示すが、恒明条件下においては遅咲き形質を示す。私は、lhy cca1の恒明条件下における遅咲き形質をキャンセルする変異としてshort vegetative phase(svp)を同定した。SVPはMADS-box型の転写因子をコードしている。svp単独機能欠損体は光周期条件に関わらず早咲き形質を示し、GIとGOの位相変化は見られなかったが、FTとSOC1の発現上昇が見られた。svpの早咲き形質はgi、coの変異の導入によっても抑圧されなかったが、ftとsoc1の二重変異を導入する事によって抑圧された。また、ColバックグラウンドのT-DNA挿入変異体svp-31の早咲き形質がLerのFLC周辺領域によって増強されることから、SVPがFLCと同位置でFTおよびSOC1の発現を制御する事でlhy cca1二重機能欠損体の恒明条件下で見られる遅咲き形質の原因となっている事を明らかにした。 さらに、マックスプランク研究所G.Coupland教授との共同研究により、GI過剰発現体の早咲き形質を抑制する変異体sog(suppressor of over-expression of gi)の解析を開始した。マッピングによりsogの原因遺伝子を探索した結果、第1染色体下腕付近に新規花成制御因子が存在する事を明らかにした。
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Research Products
(2 results)