2006 Fiscal Year Annual Research Report
MADS-box型転写因子群による概日リズム制御機構の解明
Project/Area Number |
05J07105
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小田 篤 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 概日リズム / 花成 / MADS-box型転写因子 |
Research Abstract |
植物体が受け取る光周期によって、24時間周期の概日リズムが形成される。概日リズムの中心制御因子であり、MyB型の転写因子をコードするLHY及びCCA1はその下流のCI、CO及び、FTをこの順序で転写調節する事で、花芽形成の時期を制御している。私はシロイヌナズナにおいてLHYおよびCCA1を欠損させると、花芽形成の日長感受性が逆転する事を見出した。さらに、1hy ccal変異体の日長感受性の逆転現象を抑圧する変異体の解析から、MADS-box型転写因子をコードし、花芽形成の抑制因子であるSVP(Short Vegetative Phase)及び死0(Flowering Locus C)を単離した。SVP及びFLCは1hy ccal変異による概日リズムの異常により転写後修飾を受け、GI、COとは独立してF7の発現制御を行う事で日長反応性の逆転現象を引き起こす可能性を提唱している。 最近、マックスプランク研究所G. Coupland教授との共同研究により、α過剰発現体の早咲き形質を抑制する変異体sog(suppressor of over-expression of gi)の解析を開始した。マッピングによりsogの原因遺伝子を探索した結果、第1染色体下腕付近に新規花成制御因子が存在する事を明らかにした。研究の過程で我々はGI過剰発現体の早咲き形質が品種間の交配により抑圧されることを見出し、QTL解析によってGI過剰発現体の早咲き形質品種間差を引き起こす原因の特定を試みた。その結果、GI過剰発現体の早咲き形質にはGIを含めた複数の因子が密接に関わる事を明らかにした。またTwo-hybrid法を用いた、GIと相互作用する因子探索から得られたZZ-type Zinc-finger proteinはが花成制御と胚軸伸長に重要な役割を果たすことを示しつつある。
|
Research Products
(1 results)