2005 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活支援のための遠隔操作型買物ロボットシステムの研究
Project/Area Number |
05J07222
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
冨沢 哲雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | サービスロボット / 日常生活支援 / 遠隔操作 |
Research Abstract |
これまでに培われてきた多くの研究成果により、ロボットの技術は飛躍的な発展を遂げ、産業界や極限作業の分野では重要な役割を担っている。一方、多くの努力にも拘らず、日常生活でロボットの姿を見ることはなく、一般の人々にはロボットがどんな場面で役に立つかはあまり知られてこなかった。そこで本研究では、日常生活を支援する場面にロボット技術が利用できるという可能性を社会に示すために、「遠隔地にある物体を自分の意図通りに操作するというサービスを通して人間の生活を支援する」という応用方法を提案した。さらに具体的なタスクとして、スーパーマーケットのショーケースに並んだ生鮮食料品を通して手にとって吟味するという応用例を考案した。 今年度は、柔らかい生鮮食料品を把持することを可能とするためのロボットハンドの設計と試作、小型のレーザレンジセンサを用いてショーケースに並べられた生鮮食料品の形状を正確に推定して把持計画を立てる手法を開発・実装した。生鮮食料品は、均質に加工された工業製品とは異なり、個々に表面の凹凸や柔らかさといった状態が違うため、従来は高機能なセンサや制御方法が必要とされていた。開発したロボットハンドは、先端にウレタン製の柔軟な吸盤をもつ4本指から成り、駆動のためのモータを2つしか持たない極めてシンプルな構造でありながら、多様な食品を把持することを実現した。また、通常の掴む力に加えて吸引力を把持に利用するため、ハンドよりも大きい物体の把持も可能となっている。また、パソコンからロボットを操作するためのインターフェースを開発した。これらの要素を移動ロボットの上に統合することで、ショッピングロボットのプロトタイプを構築した。
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Research Products
(1 results)