2006 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活支援のための遠隔操作型買物ロボットシステムの研究
Project/Area Number |
05J07222
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
冨沢 哲雄 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 日常生活支援 / 移動ロボット / 遠隔操作 / ユビキタスロボティクス |
Research Abstract |
本年度は、昨年度までに構築した遠隔ショッピングロボットシステムのフロトタイフを用いて、実験室に作成した模擬商店の中での実証実験を繰り返し、信頼性の向上を図るため各技術要素の改良をした。また、ここで開発した各要素技術それぞれについて論文発表を行った。主な内容は、柔軟な食品を把持するメカニズムに関するもの、ロボットを人間が手動で誘導するためのインターフェイスに関するもの、天井カメラで位置推定を行う手法に関するもの、小型の移動ロボットに搭載可能な伸縮アームの構造に関するものである。全体のシステムインテグレーションに関する論文は現在投稿中である。 また、この種のサービスロボットを現実の人間生活環境に導入するために、環境のインフラとしてどのような構造を持つべきか検討を行った。具体的には、通常のロボットハンドでは操作しにくい細かな操作を実現するために、マイクロマニピュレータの技術を応用したパラレルリンクメカニズムを平面上に構成するための基礎研究を行った。一方、ロボットが環境中で特定の物体を認識しやすいように、自己特徴を環境に応じて自在に変化させることのできるランドマークシステムを開発した。これは自身の性質を環境に特異な性質に変身してわざと目立たせたり、環境に類似した性質にして周囲に溶け込ませたりすることで、ロボットの物体検出能力を向上させるものであり、外乱の多いスーパーマーケットの環境では極めて有効である。 なお、つくば市内に建設が予定されているショッピングモールにて、開発したロボットシステムを配置し実証実験を行うための検討を進めている。これが実現されれば、ロボットシステムの導入効果や機能を評価し更に深い検証をすることができるものと期待している。
|