2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋の廃用性変化に対する運動刺激の効果と適応機構の解明
Project/Area Number |
05J07279
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宮崎 充功 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 筋肥大 / 筋萎縮 / 筋線維タイプ / 後肢懸垂 / カルシニューリン / MAFbx / MuRF1 / NFκB |
Research Abstract |
本研究課題は、骨格筋の廃用性変化に対する運動刺激の効果と適応機構に関する分子メカニズムについて検討することから、運動選手のトレーニング法や、疾病に対する運動療法さらに、高齢者における筋力の維持と回復に関するリハビリテーションの学術的理論に根拠を与え、より適切なプログラムの開発に責献することを目的として展開している。 実験対象には、マウス・ラットを中心としたげっ歯類を採用し、使用性運動モデルとしては、トレッドミルを用いた強制運動やランニングホイールによる自発走運動、共働筋切除による代償性過負荷などを用いている。一方廃用性運動モデルとしては、後肢懸垂による除負荷モデルや除神経モデル、関節固定モデルなどを採用している。 本研究課題ではマウス・ラットをモデル動物として採用するため、げっ歯類における運動レベルの変化に対する骨格筋適応能を把握することが、研究を展開する上で重要となる。この点に関しマウス骨格筋を対象に詳細な検討を加え、本研究を展開するために適切なモデルであることを確認した(Miyazaki et al.,2005)。 また骨格筋の廃用性変化からの回復過程を制御するメカニズムとして、特にカルシニューリン系シグナル経路に着目して検討を加えた。その結果、後肢懸垂 再接地過程における筋線維タイプおよび筋線維サイズの制御機構において、カルシニューリン系シグナル経路が遅筋特異的な制御プログラムに関与することを明らかとした。この研究成果については、第52回アメリカスポーツ医学会(Nashville, USA,2005)にて報告し、ACSM International Student Awardを受賞した。
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Research Products
(1 results)