2005 Fiscal Year Annual Research Report
セキュアシステム構築のための統計手法に基づく階層ネットワークモデルとその応用
Project/Area Number |
05J07323
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡 瑞起 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | データマイニング / 侵入検知システム / 仮想計算機 / キーストローク |
Research Abstract |
コンピュータシステムで記録される様々な種類のデータから特徴抽出を行うデータマイニングに基づく手法の開発と実験を行った.具体的なデータとしては,「Web検索結果」および「仮想計算機アクセス記録」を扱った.Web検索結果においては,ユーザが効率よく目的のページを探し出すことの支援を目的とし,検索結果のテキスト情報と色情報等の視覚的情報を統合し特徴抽出を行った.抽出した特徴を用いて計算した類似度に基づいて検索結果を2次元マップに配置しユーザに提示するシステム「Robin」の開発を行った. また,当研究員が所属する研究室で設計・開発を進めている「自律連合型サーバシステム」におけるデータ転送のオーバーヘッドを軽減する方式についての検討・開発も行った.自律連合型サーバシステムとは,複数のサーバをインターネット上で連合させることにより信頼性のあるサービスを提供するシステムを言う.当研究室では,仮想計算機技術を用いることによりシステムの実現を試みている.当研究室で開発中の仮想計算機は実行状態を保存するスナップショット機能を備えており,保存した実行状態を複数のサーバ間で共有することが可能である.このスナップショット機能によりサービスを提供しているサーバが障害にあった際は,他のサーバが代理となりサービスを提供することが可能になる.しかし,共有する仮想計算機の実行状態は数ギガに及ぶことがあり,ネットワークを介してデータ転送を行う場合大きなオーバーヘッドになるという問題がある.このオーバーヘッドを削減することを目的に,必要な情報のみを投機的に転送するプリフェッチ方式の提案を行った.提案方式は,システム利用個体の仮想計算機へのアクセス記録を解析し,利用個体のネットワーク大域幅を考慮したスケジューリングを行い転送データの最適順序を計算する.その結果,データ転送の観点からは,最も少ないオーバーヘッドでのシステムの運用が可能になる.
|
Research Products
(3 results)