2007 Fiscal Year Annual Research Report
界面張力による微少流体制御とその高機能化学集積回路への展開
Project/Area Number |
05J07335
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 航 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | μTAS / エレクトロウェッティング / 微小送液システム / 電気化学センサ |
Research Abstract |
1.集積化化学分析システムの構築 マイクロシステム上で血液分析を実現することで、患者の負担を軽減し、簡易健康診断に応用できるため、その開発が望まれていた。従来の研究例では、血糖値だけの測定といった単機能のシステムが多かったが、本研究では、多項目検出型の血液分析システムを実現するため、毛細管現象とエレクトロウェッティングを利用して構築した微小送液システムと電気化学的原理に基づく化学センサの集積化を進めた。わずか15mm四方のガラスチップ上にグルコース、ラクテート、GOT/GPT、pH、アンモニア、尿素、クレアチニンの8つのセンサを集積化し、僅か3μlのサンプルからこれら8項目を測定できるシステムとし、本システムが市販の測定キットと同等の測定結果を簡単に得られることを確かめた。さらに、アスコルビン酸に代表される妨害物質を電気化学的に除去するシステムを集積化することで実サンプルへの適応性の高いシステムであることを示した。 2.細胞の機能測定チップの構築 再生医療などの分野において、細胞の分化・誘導の研究が活発に行われており、この細胞機能を迅速かつ簡単に測定できるシステムの開発が期待されている。そこで、本研究では、微小送液システムと電気化学センサをチップ上に集積化することで、微小チップ上での細胞の機能測定システムを開発した。ここでは、代表的な細胞の磯能として肝細胞のアンモニア代謝に着目し、肝細胞のアンモニア代謝速度測定システムを開発した。実際にラットから採取した肝細胞のアンモニア代謝をモニタリンクできることを示した。これにより、貴重な細胞などのサンプル消費量を低減し、かつ迅速な測定を実現した。電気化学センサによる測定であるため、出力されるデータの解析が容易であることから、測定チップの微小化だけでなく、解析システム全体の微小化を進めることができ、安価でハイスループットな測定システムへの応用が期待できる。
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Research Products
(4 results)