2006 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマデタッチメントとダスト発生に関与する分子過程の解明とその効果の検証
Project/Area Number |
05J07503
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 信 名古屋大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 核融合プラズマ / ダイバータ / ヘリウムバブル / 負イオン / レーザー光脱離法 / タングステン / ヘリウムホール |
Research Abstract |
本年度はダイバータ模擬装置において,プラズマデタッチメントに関連する素過程解明のための負イオン密度計測法の開発及び,国際熱核融合炉(ITER)においてダイバータ材の候補となっているタングステンへのパルス的熱負荷の影響についての詳細な数値計算を含めた考察を行った. 負イオン密度計測に関しては,静電プローブ周辺の電子シース厚及び脱離電子の捕集領域の計測を行い,負イオン密度を正確に評価できることを明らかにした.信号のダイナミックな応答を特に,プローブに対する上流と下流からの応答を比較することによってプラズマのフロー(流れ)を計測する手法を開発し流れを評価した. 損傷を受けヘリウムホールが形成されたタングステンに数nsのパルス幅のNd:YAGレーザー及びサブmsのパルス幅のルビーレーザーを照射し,間欠的な熱負荷が表面損傷を受けたタングステンに及ぼす影響を実験的に調べた.加えて,タングステン内での温度変化を熱伝導方程式の数値計算により求め,レーザー照射に伴う物理過程についての考察を行った.パルス幅がnsのlaserに対してはレーザー照射に伴い表面損傷が著しく進行していることが実験的に明らかになり,数値計算の結果からボール上部の温度が局所的に上昇し溶融し,その結果ホールが爆発している可能性が示唆された一方で,パルス幅の長いルビーレーザー照射時にはホールが消滅していることが実験的に示された.パルス幅が長い場合にはレーザー照射時間内での表面構造の変化によりホール構造が消滅したものと考えられる.
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Research Products
(5 results)